初心者のための漫画の描き方

スポンサードリンク



こんにちは!納豆まぜお(@mazemazemazeo)です。

LINEマンガで「こよみっこ」(ネーム原作担当)を連載中の現役の漫画家です。

この記事では初心者のための漫画の描き方をご紹介します。
漫画を描くことに興味はあっても、どこから手をつけていいのか分からず、
最初の一歩が中々踏み出しづらい方もいるのではないでしょうか。

この記事では漫画の描き方をプロセスごとに分けて解説していきます。
ですので、自分が今つまっている箇所、悩んでいる工程はどこなのか、がはっきりと分かる構成になっております。

また、時間短縮テクニックもプロセスごとにお伝えしていきます。

 

 

アイデアをメモする

 

 

ネタが浮かんだらその辺にある紙やメモ帳にメモしましょう。
ただ浮かんだものを書きまくるだけでも後々役に立ちます。

その際、参考にしたい作品、似てる作品などを書いておくと後々イメージが浮かびやすいのでおすすめです。
「この前読んだ漫画のあの泣けるシーンみたいな感じで!」という風に。

 

キャラを作る

 

アイデアをもとに

 

1のアイデアメモにキャラのことしか書いていない場合もありますよね。
その場合は準備万端です。

 

0から作らない

 

ストーリーから発想する人の場合は、キャラクターを作るといっても何をすればいいのか途方に暮れてしまう時もありますよね。

その場合、他の人の作品のキャラクターや、身近な友達など、モデルを探して書いてしまうのが早いです。
早い上に、その方が魅力的になりやすいです。
キャラクターについて考えて思い当たるということは、印象に残っているということ。だからキャラが立ちやすくなります。

 

プロットを書く

 

アイデアをふくらませる

 

1のメモで書きなぐったものを、ふくらませて形にしていきます。
2のキャラを妄想で動かして、その妄想を書いていくのも良いです。

 

起承転結を意識

 

起承転結とは、物語の構成のテクニックの一つです。
起で始まり、承で展開させ、転で盛り上げ、結でしめる。
これをやると、読者に満足感を得てもらいやすくなります。

ですが、あくまでドラマを形作る手法の一つですので、これにしばられすぎる必要はないです。
あくまでまとめたい時に使える便利な技とだけ認識していれば十分です。

 

ミニネームを描く

1~3を経て、何となく漫画になりそうな気がしてきたら、ミニネームを書いてみましょう。
ネームとは、漫画の下書きのことです。
これを書くことで、自分の考えたキャラやストーリーを漫画の形にアウトプットできます。

そして何故ネームではなくミニネームなのかといえば、小さいミニネームには2つのメリットがあるからです。

(1)構成がひと目で把握できるので修正しやすい
ミニネームは1P1Pが小さいので一覧性があります。
大きいネームで作業していると、あとから修正したい場合にどこのシーンか分からなくなったり、自分で混乱してしまったりしますが、それを防ぐことができます。

 

(2)絵を省略できるので早い
漫画を描こうとする方は絵を描くのが好きな方が多いので、絵を描き始めるとつい夢中になってしまうことがよくあります。ネームなのについ描き込んでしまったり、本番の原稿より良い表情を描いてしまったりしがちです。

ミニネームだと物理的に描くスペースが極小なので、必要最低限の省略した絵を描かざるをえません。結果的に時間短縮になります。

おすすめのミニネーム用紙があるので紹介します。

僕は以下のミニネーム用紙を使わせて頂いております。

見開き表示ですごく使いやすいです。

 

 

同時にセリフも書く

 

デジタルで作業している場合、ミニネームだとセリフを書き込むスペースがないので、ワードなどで文章で打って残しておくと後で楽です。
コピペすれば本番原稿でもそのままセリフとして流用できます。

 

ネームを清書する

 

この工程は出版社に担当編集者がいる場合や、友達に原稿にする前に見てもらいたい場合など、他人に見てもらう必要がある場合は必要です。

そうでない場合は飛ばして、ミニネームからすぐ原稿に入って大丈夫です。

 

原稿を描く

 

 

デジタルで描く

 

これから漫画を描き始める、という方にはアナログよりも圧倒的にデジタルがおすすめです。
少し初期投資が必要ですが、デジタルに慣れてしまえばアナログ派より作業効率は段違いです。

私はアナログで原稿を描いていた時期も長く、アナログでプロのアシスタントも経験しました。トーンをカッターで削っていました。
アナログとデジタル、両方十分に経験した上で胸をはって、デジタルの方が有利だと断言できます。
デジタルだと描いたものをスキャンなどの手間なく、すぐにSNSにアップすることもできます。

 

作業効率を追求する

デジタルはITを使った作業になるので、効率化と相性が非常に良いです。
例えば以下のことができます。

トーン作業をクリック一つで完了
ブラシで自然物を一瞬で描画
写真を使って背景を一瞬で完成させる

 

締め切りを決めて描く

 

だらだらと作業するのも楽しいですが、どんどん初期衝動のモチベーションは下がっていくものなので、締め切りを自分で決めて、締切間際では多少無理をしてでも一気に仕上げてしまった方が結果的に楽だったりします。

 

ながら作業で楽しむ

 

漫画を描いている時間はこの原稿の時間が一番長いです。

だから楽しみながらでないと続きません。絵を描くのはノっている時はすごく楽しい。でも原稿は長丁場です。

絵を描いている間ずっと楽しい人間なんてこの世に存在しません。

私は漫画業界で10年以上働いてきましたのでよく知っていますが、プロの漫画家でもモチベーションの上がらない時は多々あります。

そんな時はお菓子を食いまくったり、寝たりすればいいのです。
漫画なんてラジオを聴いてる間ヒマだから描いてみるか、で良いのです。
映画やアニメ、バラエティを見たり友達と雑談したりしながら楽しんで完成させましょう。

 

完成!

 

 

おめでとうございます!

 

漫画を描く、完成させる。それは作品のクオリティに関わらず、尊い素晴らしいことです。
世の中に漫画研究部はたくさんありますが、実際に描いている人のいかに少ないことか。
もちろん描くことだけが偉いわけではないですが、描いたことは疑いようもなく素晴らしいことです。

 

友達や家族に見せてみよう

 

まずは自分の周りにいる一番見せやすい人に見せてみましょう。
なぜならその人は、自分にとって一番優しい読者だからです。

もし傷つくようなことを言われたら、その人には二度と見せる必要はありません。
自分にとって優しい読者を獲得して、モチベーションを上げていきましょう。

 

SNSに投稿してみよう

 

SNSに投稿して、反応を見てみるのも楽しいです。
もちろん少数の経験者や飛び抜けたセンスのある方たちのようにたくさんの反応は得られないかもしれませんが、SNSにいる多くの方は優しい読者です。

自分の漫画をほめてくれたり、貴重な感想をくれたりしてモチベーションを上げてくれます。

 

(中級編)持ち込みしてみよう

 

もしあなたがプロ志望者だったり、SNSですごく反応をもらえていたりしたら、出版社に持ち込んでみるのも面白いです。
編集者から見て自分の漫画はどう見えるのか確かめてみましょう。

ただ、編集者といっても出版社に共通の教育メソッドがあるわけではないので、その能力は千差万別です。
私は20社以上持ち込んで、50人以上の編集者と打ち合わせをしてきましたのでそう言い切ります。

あなたにとってベストな編集者と出会えるかはほぼ完全に運ですので、良い反応が得られなかったとしてもあまり重く考える必要はありません。
私も数々の編集者にクソミソに言われたり、雑に扱われたりしてきましたが、漫画でご飯を食べていけるようになりました。

それは数少ない私に優しい、私を認めて励ましてくれる編集者の方に出会えたおかげでもあります。

 

おわりに

 

この記事では、初心者のための漫画の描き方をご紹介しました。
漫画を描くときの参考にしてみてください。
もちろんもっと自分にとって描きやすい方法があれば、そちらで描いてみてください。

漫画を描く一番の目的はまず「完成させること」です。
そして勇気を持って自分の現状を知ることが第一歩です。

クオリティなどはあとからいくらでも磨き上げることはできます。
最初の一歩を勇気を持って踏み出してみることで、漫画が好きなあなたの世界は確実に広がっていきます。

漫画の描き方について「もっとここを詳細に書いて欲しい」などご要望や、ご質問などあれば以下のお問い合わせからおねがいします。
できるだけお答えして記事にさせて頂きます。

 

お問い合わせ

 

スポンサードリンク



スポンサードリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です